日・ブラジル外相会談(国連持続可能な開発会議(リオ+20))
2012年6月21日
6月21日(木曜日)午後0時から約15分間、国連持続可能な開発会議(リオ+20)に出席のためブラジル滞在中の玄葉光一郎外務大臣は、リオ・セントロ内で、アントニオ・デ・アギアール・パトリオッタ・ブラジル連邦共和国外相と会談したところ、概要以下のとおりです。
1. 二国間関係
- 玄葉大臣から、5月の野田総理とルセーフ大統領の電話会談でも,国際場裡の諸課題で協力していくことを確認した、是非具体的にしっかり進めていきたい。また、日本側が招待しているルセーフ大統領訪日についても,是非早期に実現いただければ幸いである旨述べました。
- パトリオッタ外相からは、ルセーフ大統領の訪日は、できれば今年そうでなくとも明年前半に大統領訪日を実現したいとの発言がありました。また、貿易投資関係にとどまらず、科学技術分野でも戦略的な二国間関係を深めるべく、ブラジル政府が進めている新たな奨学金プログラム「国境なき科学」を通じ、相当数の留学生を送ることを計画しており、協力願いたいとの要請がありました。玄葉大臣からは、留学生派遣は大いに歓迎したく、できるだけ早期に実施機関間の協力文書を作り上げたい旨述べました。
2. リオ+20
- 玄葉大臣から、リオ+20のホスト国として、有意義な成果文書をまとめたブラジルの努力に敬意を表するとともに、20日に玄葉大臣が行ったスピーチに触れ、日本にしかできない、日本だからできることを含め、持続可能な開発の実現のため、しっかり進めていきたいとの意欲を伝えました。
- パトリオッタ外相から、今回のリオ+20への玄葉大臣出席に深謝を表明するとともに、一連の議論において、日本代表団とは建設的に共同して取り組むことができ、大いに助けられたとの発言がありました。
- これを受けて、玄葉大臣から、持続可能な開発の問題については、ブラジルとは引き続きしっかり協力していきたいと述べました。
3. 東日本大震災と復興
- 玄葉大臣から、東日本大震災・原発事故を受けてブラジルが行っている日本産食品の輸入規制について、他の国での規制撤廃・解除の動きなども踏まえ、規制撤廃を求めたところ、パトリオッタ外相からは、科学的根拠に基づく見直しを進めており、精査の結果に応じ緩和・解禁等を検討したい旨発言がありました。
- パトリオッタ外相から、ブラジルにとって100年を超える移住の歴史を通じた非常に重要な関係にある日本とは、21世紀にふさわしい関係を築いているとした上で、震災後の日本の復興ぶりと経済の回復を高く賞賛したいとの発言がありました。
4. その他、両外相は、国連安保理改革の早期実現に向けても協力していくことで一致しました