Embaixada do Japão

トピックス 2013年03月号

野球ブラジル代表WBC参加訪日歓迎レセプション

2月5日,在サンパウロ総領事公邸において,「野球ブラジル代表WBC参加訪日歓迎レセプション」が開催された。レセプションにはブラジル野球連盟代表のエステバン・サトウ副会長,バリー・ラーキン・ブラジル代表監督,代表選手15名,主要日系団体会長等が参加した。

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福嶌総領事(前列左から4番目),ブラジル野球代表関係者と日系5団体代表

今回,野球ブラジル代表はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に初めて出場し,見事負け無しで予選ラウンドを突破,本大会の第1試合,福岡で日本代表と対戦することとなった。

福嶌教輝・在サンパウロ総領事は,スピーチの中で,「ブラジルで長きにわたり野球を発展させてきたのは日本から移住された方々の功績。現に,今回のブラジル代表チームには日系人選手は12名,日本の野球チームで活躍経験のある選手が12名もいる。ブラジルの野球の歴史は,移住者の歴史と軌を一にしており,今回の日本戦はブラジル野球の『里帰り』ともいえる。およそ100年の歳月を経て,ブラジルの野球は世界レベルに到達したが,日本からの移住者の方々がブラジルに根付かせたものがまた一つ増えた。」と述べ,日伯両チームの健闘を祈念した。

サトウ野球連盟副会長からは,レセプションの開催に対する感謝とともに,「ブラジルで野球を普及した日本,その代表チームと開幕戦で対戦する事になった,この試合は我々にとって特別な意味を持っている,今後とも野球をブラジルで盛り上げて行くため,日本の協力をお願いしたい」旨挨拶があった。

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バリー・ラーキン監督と代表選手たち

野球は,ブラジルにおいてはいまだマイナー・スポーツの域を出ないが,在サンパウロ総領事館としては,今回,日系社会と野球の繋がりや日系人のブラジル野球界への貢献を広報したところ,Globo,Band, O Estado de Sao Paulo,ESPN等のブラジル・メディア(テレビ・ラジオ・新聞・インターネット)において広く本件レセプションが取り上げられることとなった。

また,日本のメディアに関しても,日本経済新聞やNHKで本件レセプションが取り上げられ,日本でも,ブラジル野球界における日系人の貢献等が報じられた。

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ブラジル・メディア向け野球デモンストレーション(福嶌教輝総領事)

日伯南大西洋共同調査:しんかい6500

本年4月から5月、日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)の有人潜水調査船「しんかい6500」による日本ブラジル南大西洋共同調査が実施される。同事業は2010年2月に行われた第3回日伯科学技術協力合同委員会以降,両国間で協議されており、JAMSTEC、サンパウロ大学、ブラジル地質調査公社(CPRM)によって実施される生物学・地質学的な科学研究調査である。

日本とブラジルから約20の大学、研究機関、政府機関、ペトロブラス等が研究に参加。南大西洋のリオグランデ海膨・サンパウロ海嶺・サンパウロ海台での有人潜水調査は、世界初となる。リオグランデ海膨は、海底からの高さが5,000mを超える巨大な海山であり,また,サンパウロ海嶺は、マントルに由来する物質が海底に出てきており、化学合成生物群集発見が期待される。サンパウロ海台は、広大な天然ガス・油田が見られることから、世界最大規模の化学合成生物群集が存在する可能性がある。化学合成生物群集が発見されれば、南大西洋初の快挙。

「しんかい6500」を乗せた母船「よこすか」は、5月5日から10日にリオデジャネイロ港、5月24日から27日にサントス港へ停泊予定であり,同時期に科学技術ワークショップ等の関連イベントの開催を計画中。

*有人潜水調査船「しんかい6500」:深度6,500mまで潜ることができる有人潜水調査船。パイロット2名と研究者1名が乗船できる。1989年に完成し、日本近海だけでなく、太平洋、大西洋、インド洋などで、海底の地形や地質、深海生物などの調査を行い、これまでの約四半世紀で1,300回以上の潜航を実施している。

* 化学合成生物群集:光合成による太陽光エネルギーを活用した一般的な生態系ではなく、太陽光の届かない深海で、熱水噴出孔などから出るメタンや硫化水素などをエネルギーとする生態系につくられる生物群集。

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外政

1.メドヴェージェフ露首相の訪伯
  • (1)2月20日,メドヴェージェフ露首相は伯露協力ハイレベル委員会出席のためにブラジルを訪問した。メドヴェージェフ露首相は、ルセーフ大統領との首脳会談を行った。同会談において,ルセーフ大統領は,政治的テーマについて意見交換を行うとともに,伯政府が進めているインフラ整備事業への投資を呼びかけた。会談の際,5つの合意文書の署名式も行われた。また,露側からは,食肉の輸入に対する規制を近いうちに撤廃するために努力するとの約束を取り付けた。
  • (2)また,同20日,メドヴェージェフ首相は,テメル副大統領とともに,第6回伯露協力ハイレベル委員会に出席した。同委員会では,原子力を含むエネルギー協力がテーマとして取り上げられ,伯側は,伯と亜が2018年の完成を目指して開発している多目的原子炉に対し,露が機材の供給または技術協力を行うよう働きかけた。
  • (3)また,報道によれば,両国は,伯が露製中距離対空防衛システム「Pantsir-S1」(機関砲3門及び地対空ミサイル搭載)を3基購入し,露が伯に対して同システムに関する技術移転を行うことで合意した。また,伯は,露から携帯式地対空ミサイル「Igla」も購入することにしている。これらの装備は,伯の防衛能力の向上及びリオデジャネイロ・オリンピック開催期間中の警備強化に使用される。
2. チャベス・ベネズエラ大統領の逝去に対する伯の反応
  • (1)チャベス・ベネズエラ大統領逝去の5日,ルセーフ大統領はブラジリアで開催されていたイベントの演説において弔意を表明した。
  • (2)また,伯大統領府より,ルセーフ大統領の弔意メッセージが発出された。同弔辞では,伯政府は,大きな悲しみをもってウゴ・チャベス大統領の訃報に接した、伯政府及び国民は,その勇気,寛大さ,そして人間としての温かみにより,歴史上類をみないほど伯とベネズエラとを結びつけた親友を失ったと述べた。
  • (3)ルセーフ大統領は,7日に予定されていたアルゼンチン(カラファテ)訪問をキャンセルし,チャベス大統領の葬儀に出席するため,7~8日,カラカスを訪問した。

内政

1.2014年大統領選に向けた動き
  • (1)2月20日,労働者党(PT)政権10周年の記念式典が実施され,ルセーフ大統領は,ルーラ前大統領とともに右式典に出席した。
  • (2)ルーラ前大統領は,式典でスピーチを行った際,野党ブラジル社会民主党(PSDB)の次期大統領候補と目されるネーヴェス上院議員が,同日,「PT政権における13の失敗」と題する演説を行い,また,カルドーゾ元大統領(PSDB)がインターネットに投稿したビデオの中でPTを批判したことに対して激しく反発し,「我々は,ルセーフ大統領の再選をもって,野党に対する回答とするであろう。我々は,汚職の問題も含め,(PSDB政権と)比較されることを望んでいる。ネーヴェス議員及びカルドーゾ元大統領の発言は,彼らが焦っていることを示している。我々は,彼らがやりたいと思っていたことを更により良い形で実行したからである。」と述べ,大喝采を浴びた。また,明年の大統領選挙に関し,初めて公の場でルセーフ大統領の再選に言及したことが注目を浴びた。

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