(1)中銀が週次で発表しているエコノミストへの調査に基づく経済成長予測に関し、2月28日の発表では、本年の経済成長見通しは1.70%と若干上方修正、明年の経済成長見通しは2.00%とに前週から据置きとなっている。
(2)2月27日、ブラジル地理統計院(IBGE)は、2013年第4四半期の経済成長率を前期比0.7%、前年同期比1.9%、2013年通年の経済成長率を2.3%と発表した。
(1)2月18日、ベルキオール企画予算大臣は、成長加速プログラム(PAC)2の進捗状況にかかる定期発表を行い、2011年の計画開始からの3年間で7,734億レアルを投資し、着工ベースで76%の進捗率となっており、PACが順調に進んでいると述べた。
(2)2月20日、マンテガ財務大臣及びベルキオール企画予算大臣は、2014年の政府の基礎的財政収支黒字の目標を990億レアル(対GDP比1.9%)とすると発表。
(3)2月21日、マンテガ財務大臣は、2014年の予算で増税は予定していないが、今後の臨時歳出の増加を賄うため増税の可能性を排除しないと述べた。
(1)2月13日、トンビーニ伯中銀総裁は、外国為替市場の変動に対応するため、外貨準備を取り崩す可能性があると述べた。
(2)2月26日、伯中銀は、政策金利を0.25%引上げ、10.75%とする旨発表。
(ア)2月のドル・レアル為替相場は、1月のブラジルの貿易赤字が40.6億ドルと過去最大となったこと等がレアル売りに繋がる場面もあったが、トンビーニ中銀総裁がドル高の進行に対して外貨準備を使う用意がある旨発言したことでレアル高が進んだ。ただし月の半ばになると、中国の工業生産目標が引き下げられた影響でコモディティ輸出国の通貨が売られ、レアルが下落する場面も見られた。
(イ)しかしその後、政府が2014年の基礎的財政収支黒字の目標を対GDP比1.9%に引き下げたことへの好感、1月のブラジルへの直接投資額が50億ドルを上回ったこと、トンビーニ総裁の新興国に資金が戻ってきているとする発言、市場予想より高い2013年のGDP成長率などにより、レアルが買われる展開となり、ドルは前月末比で3.83%下落し、1ドル=2.3323レアル(買値)で2月の取引を終えた。
(ア)2月のブラジルの株式相場(Bovespa指数)は、月のはじめ、新興国経済への不安に加え、発表された米国の製造業に関する指標が思わしくなく、世界の主要株価が下落した影響から下落し、今年の最安値となる46,148ポイントで取引が始まった。
(イ)しかし、米国の雇用関連指数の改善や、イエレンFRB議長による金融政策維持の発言を好感し、11日に月内最高値となる48,463ポイントまで上昇した。その後、ブラジルの長引く旱魃によりエネルギー不安が高まったことや、中銀フォーカスにおける市場関係者の2014年GDP成長率の予測が引き下げられたこと等から軟調な推移となった。
(ウ)月の後半になると、発表された1月の失業率が2002年以来の現行方式の統計で1月の過去最低を記録したことなどで、株価は若干上昇。しかし、ペトロブラスの2013年決算が低調な結果となったことから、同社株の下落に影響され、株価全体も下落した。
(エ)月末にかけ、2013年のGDP成長率が2.3%と予想より高かったことを好感して上昇したが、1月の基礎的財政収支黒字が過去3年で最低だったことにより再び下落。月末は、前月末比1.14%のマイナスとなる47,094ポイントで2月の取引を終了した。