第1回 医薬品分野における日伯対話(6月8日)

令和8年6月24日

   
 
     6月8日、ブラジル・サンパウロ州において、医薬品分野における日伯対話が初めて開催されました。本対話には、両国政府、規制当局、研究機関、大学及びブラジルで事業を展開する日本の製薬企業の代表者が参加しました。

1 冒頭
(1)野口大使は、本対話が、2025年のルーラ大統領の国賓訪日に際して厚生労働省とブラジル保健省との間で署名された「保健・医療分野における協力覚書」を踏まえ、政府間協力を深化させる新たな出発点であると述べました。また、イノベーションの促進、規制体制の強化及び質の高い医薬品へのアクセス拡大に向けた日伯間の協力の重要性を強調するとともに、本対話が経験の共有、共通課題の特定及び将来に向けた新たなパートナーシップ構築の好機となることへの期待を表明しました。

(2)アレシャンドレ・パジーリャ保健大臣は、ビデオメッセージを通じて本対話の開催を歓迎し、日本政府が保健分野における協力に尽力していることに謝意を表しました。また、日本とブラジルの協力は、ワクチンや先進的治療法の開発、がん研究、医薬品原薬(API)の生産、デング熱対策など多岐にわたると述べ、ブラジル保健産業経済複合体(CEIS)の強化の重要性を紹介するとともに、公的機関と企業との対話を通じて新たな協力を拡大する可能性を強調しました。

(3)さらに同大臣は、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)と日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)が、規制の整合性の向上、イノベーションの促進及び安全で有効な製品へのアクセス拡大において重要な役割を果たしていると述べました。

2 対話
(1)ブラジル保健省は、保健産業経済複合体(CEIS)のため、技術移転や生産・イノベーション投資の誘致を伴う戦略的協力が重要であり、ブラジルを南米向け技術開発のプラットフォームとして位置付けることの意義を強調しました。

(2)日本との協力が期待される分野として、ブラジル側からは医薬品原薬(API)の生産、臨床研究及び新規医薬品の創薬分野における協力の可能性が言及されました。また、基礎研究と生産開発の間のギャップを指摘し、基礎研究、応用研究及び生産開発を結び付けるための新たなプログラムを含む各種政策を紹介するとともに、日本側の参加を歓迎しました。

(3)ANVISAは、PMDAが同等の外国規制当局(リライアンス)として認定されたことにより日伯間の規制協力がさらに拡大し、PMDAの技術評価を効果的に活用することで、制度的信頼関係の強化及び革新的製品へのアクセス促進につながるとの見解を示しました。

(4)さらに、ANVISAは、リライアンス制度により技術的リソースを効率的に活用することで、リスクや複雑性の高い案件に重点的に対応でき、産業界における予見可能性の向上や重複した規制対応及び資料作成負担の軽減につながること、また、PMDAの協力と連携により、より迅速な承認プロセスの実現が可能になるとの考えが示されました。

対話概要
参加者一覧