トピックス 2018年11月号

2018/11/9
ブラジル政治情勢(10 月の出来事)
[内政]
(1)2018 年大統領選挙(2)各国の動き
(3)連邦議会選挙
(4)政権移行に向けた動き


トピックス
(1)日本の外務省員によるOASブラジル選挙監視団への参加

(2)「2018年ブラジリア映画館」の開催

(3)日本人ブラジル移住110周年記念「第一回マナウス青年野球大会」の開催(在マナウス総領事館)

 

【内政】

(1)2018 年大統領選挙
(ア)10 月7日,大統領選挙が実施されるが,いずれの候補の得票も過半数に至らず。上位二名のジャイル・ボルソナーロ候補(PSL:自由社会党)とフェルナンド・アダッジ候補(PT:労働者党)の決選投票へ。

(イ)10 月 28 日,決選投票が実施され,ジャイル・ボルソナーロ候補が当選(得票率は 55.13%)。(ウ)ボルソナーロ氏は,10 月 28 日夜に勝利宣言を行い,新政権は,自由,民主主義を重視し,憲法の守護者となる旨を強調。敗北したアダッジ氏は,今後もブラジル国民のために人生を捧げたいと述べた後,ツイッター上でボルソナーロ次期大統領に祝意を発出。

(エ)ボルソナーロ次期大統領は,2019 年1月1日,第 38 代大統領に就任予定(任期は 2022 年末までの4年間)。


(2)各国の動き
(ア)当選後,トランプ米大統領がボルソナーロ次期大統領に電話し,両国関係を更に強化していくことで合意。

(イ)10 月 30 日,安倍総理からボルソナーロ次期大統領宛の祝辞を発出。

(ウ)その他,亜,露,コロンビア,チリ,西,ペルー,イスラエル,独等の各国元首がツイッターや書簡等で祝意メッセージを発出。


(3)連邦議会選挙
(ア)10 月7日,連邦議会選挙が実施され,上院では再選出馬した議員の多くが落選。来期からは 21 政党が議席を有する形となり,議会構成は細分化。

(イ)下院では,ボルソナーロ候補の勢いに乗ったPSL(自由社会党)が躍進,議席数を8から 52 に拡大させた。下院でも過去最高の 30 政党が議席を有する形となり,議会構成が更に細分化することに。

(ウ)現職の日系連邦議員5名で再選を果たしたのはルイス・ニシモリ下院議員のみ。一方,22歳の日系キン・カタギリ氏が下院議員に初当選。


(4)政権移行に向けた動き
(ア)10 月 29 日,ボルソナーロ次期大統領はプレス取材に対し,来週にもブラジリアでテメル大統領と会談し,年金改革や銃器規制に関して協議すると発言。

(イ)10 月 29 日,オニキス・ロレンゾーニ次期文官長はプレスに対し,自らが政権移行チームを総括し,政権移行チームの作業を 11 月5日から開始すると宣言。

(ウ)選挙後,ボルソナーロ次期大統領は,オニキス・ロレンゾーニ下院議員(文官長)の他,パウロ・ゲデース氏(経済大臣),アウグスト・エレノ元陸軍大将(国防大臣),マルコス・ポンテス元宇宙飛行士(科学技術大臣)の閣僚登用を決定。

(エ)11 月1日,モロ・クリチバ連邦地方裁判事がリオのボルソナーロ邸を往訪。同次期大統領の打診を受け,法務・公安大臣(含,汚職対策)就任が決定。ラヴァ・ジャット捜査を牽引してきたモロ判事の法務・公安大臣就任は,汚職対策を選挙戦の旗頭としてきたボルソナーロ次期大統領にとって大きな追い風になると各紙も広く報道。

 

トピックス

(1)日本の外務省員による OAS ブラジル選挙監視団への参加
     10 月 7 日に行われた大統領選挙(連邦議会選挙,州知事選挙,州議会議員選挙も同日実施)に際して,OAS(米州機構)から選挙監視団がブラジルへ初めて派遣され,OAS オブザーバー国である我が国からも外務省南米課の高元次郎課長補佐が参加した。

     また, 10 月 28 日に行われた大統領選挙(決選投票)に際しては,第 1 回投票に続き OAS 選挙監視団が派遣されることとなり,我が国からは,外務省南米課の大岩玲課長補佐が参加した。

   
10月7日第一回総選挙

   
10月28日決選投票


(2)「2018 年ブラジリア映画館」の開催
     10月17~22日の日程で、在ブラジル日本国大使館は当地映画館シネ・ブラジリアとともに「2018年ブラジリア映画祭」を開催した。

     6日間で約 2,262 名を超す方々が来場し、モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞した作品をはじめ、日本を代表する映画監督の作品 6 本が上映された。

     なお, 開会式には、藤村和広次席公使が出席し、山田彰大使の挨拶を代読した。

     開会式における山田彰大使の挨拶(代読)はこちらを参照。
 

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挨拶するサミア・ランナ・シネ・ブラジリア代表代行
 

挨拶する藤村和広次席公使
 

賑わいを見せる会場
 

(3)日本人ブラジル移住110周年記念「第一回マナウス青年野球大会」の開催(在マナウス総領事館)
     9月21日及び22日,日本人ブラジル移住110周年記念「第一回マナウス青年野球大会」がマナウス・カントリークラブで開催された。パラー州選抜2チーム(SantsA/B),リオ・デ・ジャネイロ市選抜チーム,サルバドル市選抜チームが参加し,ホストのマナウス市選抜の2チーム(30歳以下及び30歳以上)と合わせ計6チームが参加した。

     これまで,マナウスは他州で開催された大会に参加し好成績を収めてきており,更に本年からJICA日系社会ボランティア宮田野球指導員が赴任したことで各選手のレベルの向上,体制面等が強化され,念願だった地元開催の青年野球大会を開催する運びとなった。

     優勝は,近年成長著しい地元マナウスの30歳以下のチーム(Manaus)、準優勝は投打に好選手をそろえたパラー州Aチーム(Sants A),3位はサルバドル市選抜チーム及びマナウスの30歳以上のチーム(Amazonas)であった。大会MVPには攻守に亘り好プレーを見せたクレベール・ニワ選手が選ばれた。

     21日の開会式では,関口在マナウス日本国総領事が挨拶し,移住初期から日本人達は野球を楽しんできており,今日のブラジルにおける野球は,日本人移住者達が広めたと言っても過言ではなく,更に最近ではJICA日系社会ボランティアの協力もあって,ますます野球がブラジル社会に浸透してきているのは大変喜ばしいことである旨述べた。

     試合後の表彰式・歓迎会では,お互いの健闘を称えあい交流を深め,来年の再戦を誓い合った。また,次回大会にサンパウロ州からも参加の予定がある等,マナウスは今から来年の大会に向けて準備を進めている。

     マナウス青年野球大会でプレーする選手から 2020 年東京オリンピック・パラリンピックのブラジル野球代表選手が選出される可能性もゼロではないのかもしれない。