トピックス 2018年2月号
平成30年2月7日
ブラジル政治情勢(1月の出来事)
[内政]
(1)次期大統領選挙関連
(2)閣僚人事
[外政]
(1)朝鮮半島情勢
(2)コロンビア和平プロセス
(3)バグダッドにおけるテロ
(4)ベネズエラ問題
(5)テメル大統領のダボス会議出席
トピックス
(1)山田大使のブラジリア日伯文化協会新年会出席
(2)山田大使と著名なブラジル日系人チェス関係者との意見交換
(3)平成30年新年会及び叙勲伝達式
(4)文化交流使・大友良英氏によるリオデジャネイロ日本人学校音楽特別授業(リオ総)
(5)リオ州近郊鉄道ブラジル中央駅での日本文化紹介イベントの実施(リオ総)
(6)アスー港のZPE(輸出加工特区)承認(リオ総)
(ア)1月5日,ボルソナーロ下院議員は,大統領選出馬を見据えて,PSL(自由社会党)への移籍を発表。
(イ)1月24日,ポルトアレグレ市の第4管区連邦地方高等裁判所で,ルーラ元大統領に対する控訴審(第二審)判決が下され,12年1か月の有罪が確定。これにより同元大統領の本年大統領選挙への出馬は一層困難に。
(2)閣僚人事
(ア)1月3日,ペレイラ産業貿易大臣が辞任。
(イ)1月3日,大統領府は,クリスチアーニ・ブラジル下院議員(PTB)を新労働大臣に指名。同月8日,リオデジャネイロ連邦地方裁判所は,同議員の大臣就任を差し止める仮処分を決定(過去に労働法違反により提訴されていた事実等を捉えて,民間弁護士グループが提訴していたもの)。連邦政府は連邦高等裁判所に控訴して仮処分決定の取り消しを二度請求するも,いずれも棄却され,ブラジル議員の大臣就任が不透明に。
1月9日,伯外務省は,同日に板門店において開催された韓国・北朝鮮間の会談の開催を歓迎する旨の声明を発表。また,北朝鮮が韓国の招待に応じ,平昌五輪に代表団派遣を決定したことを外交の活力とオリンピック精神を示すものと表明。
(2)コロンビア和平プロセス
1月11日,伯外務省は,コロンビアで発生した停戦期限後の襲撃事件に対する非難声明を発出。双方が速やかに協議を再開し,新たな停戦合意を樹立するための環境の整備を求めると共に,和平プロセス交渉のために協力をする用意がある旨を表明。
(3)バグダッドにおけるテロ
1月15日,伯外務省は,同日,イラクのバグダッドにおいて発生したテロ事件に対し全てのテロ行為を改めて非難するとともに,イラク政府,国民及び被害者家族との連帯の意を表明。
(4)ベネズエラ問題
(ア)1月23日,伯外務省は,本件問題に関し,同日,チリ・サンチアゴで開催された第4回リマ・グループ(亜,伯,加,チリ,コロンビア,コスタリカ,グアテマラ,ホンジュラス,墨,パナマ,パラグアイ及びペルー)会合の共同宣言を発表。
(イ)同宣言では,ベネズエラ政府による本年4月までに大統領選挙を実施する決定を拒絶する旨表明すると共に,大統領選挙はベネズエラの全ての政治アクターの参加の下,独立した国際選挙監視団の参加を含め,然るべく保証がなされた上で,適切な予期をもって開催されることを要請。加えて,人命喪失を伴う暴力行為を非難し,ベネズエラ政府に対し,法の支配,市民の基本的権利の保証,社会平和を回復するための措置を緊急に採ることを求めている。
(5)テメル大統領のダボス会議出席
(ア)1月24日,テメル大統領は,世界経済フォーラムの本会合に出席すると共に,ビジネスリーダーと会合した。本会合では,同大統領は,責任,対話,効率性,合理性,開放をキーワードに上げ,「伯における改革は伯が国際市場に積極的に参加するための力を与えた」と主張。就任1年9か月間における伯経済の回復及び伯政府による施策を挙げ,伯を軌道に戻したことを強調した。
(イ)テメル大統領は,11人のビジネスリーダー(Cargill,Goldman Sachs, Coca-Cola, Dow Chemical, Enel, Arcelor Mittal, Shell, ABInBev等)と会合すると共に,ロウレンソ・アンゴラ大統領,ハリリ・レバノン首相,グリアOECD事務局長と会談した。
1月1日、山田大使はブラジリア日伯文化協会で開催された新年会に出席した。
山田大使は、日本人ブラジル移住110周年に当たる2018年の新年の挨拶を行い、日本とブラジルが緊密な友好協力関係にあるのは、日本人移住者・日系人の方々の長年にわたる尽力によりブラジルにおいて信頼を築いてきたことによるところが大きい旨述べ、110周年を日系人、ブラジル人の方々と共に祝い、日伯両国関係を一層発展させたい旨を述べた。その後参加者と、餅つきなどを行って、交流を深めた。
(2)山田大使と著名なブラジル日系人チェス関係者との意見交換
1月13日(土)、山田大使は、各界で活躍するブラジル日系人との関係を深めるとの目的から、世界的に活躍する日系人チェス関係者を公邸に招き意見交換を実施し、今後の活躍を期待する旨激励した。
なお,参加者は次の通り。
会食前には、GMマツウラ氏及びFMテラオ氏によるチェス・ブリッツ(早指し3分×1手3秒)のエキシビションが行われた他、GMマツウラ氏の誘いで山田大使もチェスを行い交流を深めた。

(3)平成30年新年会及び叙勲伝達式
1月31日(水)、在ブラジル日本国大使公邸にて平成30年新年会及び叙勲伝達式が開催され、政府・議会関係者及び日系社会代表者から300名を超える方々に御出席頂いた。
新年会では、日本ブラジル両国歌の演奏後、山田大使が新年の挨拶を述べた。山田大使は挨拶の中で、日本人によるブラジル移住110周年にあたる今年、日・ブラジル両国関係のさらなる発展、また、日系社会との絆のさらなる強化について決意を表明した。
続いて、勲章伝達式が行われ、日系社会の活動に積極的に参画し日ブラジル両国の関係発展に貢献した元ブラジル陸軍中将のパウロ・カズノリ・コマツ氏に「旭日中綬章」が、また、長年にわたる日本文化(生け花)の紹介を通じた対日理解促進に貢献したブラジリア生け花草月会長のジラ・テレジーニャ・ダ・コスタ・ハイムンド氏に「旭日双光章」が、さらに、日系人の地位向上と日ブラジル間の友好親善に貢献した武信和男氏に「旭日単光章」が授与された。
本レセプションにて出席者の方々は、新しい年の始まりと3名の叙勲受章者を祝いつつ、和やかな雰囲気の中で食事と歓談を楽しみまれた。

レセプションの様子 叙勲伝達式の様子

大使挨拶 鏡割り

叙勲受章者の3名 メインビュッフェ

にぎり寿司屋台 天ぷら屋台

日本酒コーナー 雑煮コーナー
(4)文化交流使・大友良英氏によるリオデジャネイロ日本人学校音楽特別授業(在リオデジャネイロ総領事館)
昨年11月29日、文化庁が指名する「文化交流使」であり、NHKの朝のドラマ「あまちゃん」の主題歌等の音楽作曲でも有名な音楽家、大友良英氏による特別授業が、リオデジャネイロ日本人学校において実施された。同校の児童10名及び保護者・教員は、同氏考案のハンドサインの指揮法に沿った即興演奏を体験し、その後、同校が作詞・作曲した「リオデジャネイロ音頭」を同氏も交えて全員で踊った。
同氏からは、自身も子どもの頃に両親の転勤に伴って、ブラジルの日本人学校に就学する可能性があったことから、本日の訪問には特別な意味がある、日本の外に出て異なる文化を学んでいくことは重要なので頑張ってほしいとの言葉があった。

ワークショップの様子 大友氏との集合写真
(5)リオ州近郊鉄道ブラジル中央駅での日本文化紹介イベントの実施(在リオデジャネイロ総領事館)
在リオデジャネイロ日本国総領事館は、昨年12月12日(火)から14日(木)の3日間、リオ州近郊鉄道の事業会社であるSuperVia社と協力し、ブラジル中央駅(Central do Brasil)で、日本文化紹介イベントを実施した。同駅は、映画「セントラルステーション(Central do Brasil)」の舞台になったことで有名な駅であるが、現在は1日約15万人の乗降人員を有し、かつ、地下鉄、路面電車、バスの結節点としてリオ大都市圏の交通網を支える重要な駅となっている。
同イベントでは、同駅構内において、リオ日系太鼓による和太鼓の演奏、人気ユーチューバーのローガン夫妻による日本に関するトークショー、折り紙・マンガのワークショップ及び日本語紹介パフォーマンスを行い、同駅利用者に日本文化を紹介した。
なお、SuperVia社の事業には、三井物産株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN))が参画しており、各社の協力を得てのイベント実施となった。
(6)アスー港のZPE(輸出加工特区)承認(在リオデジャネイロ総領事館)
昨年12月27日、リオ州サン・ジョアン・ダ・バーハ市(リオ市の北東約300km)に位置するアスー港において、同港内のZPE(輸出加工特区)建設を承認する大統領令の署名式が実施された。
同署名式には、テメル大統領、モレイラ・フランコ大統領府事務総局長官、マルコス・ペレイラ産業貿易大臣、ルイス・フェルナンド・ペザォン・リオ州知事らが参加し、テメル大統領は、労働改革等の現政権の成果を紹介しつつ、「アスー港のZPE承認は、連邦政府及びリオ州政府の努力の結果であり、これにより当地は大きく発展する。」旨のスピーチを行った。
同港は、130平方kmの土地に複数のターミナルや工場等からなる複合的な港で、プルーモ・ロジスティカ社が運営している。2014年に操業が開始され、ZPE以外にも火力発電所の建設等の複数のプロジェクトが進んでおり、今後の発展が期待されている。

テメル大統領のスピーチ テメル大統領らによる署名の様子
[内政]
(1)次期大統領選挙関連
(2)閣僚人事
[外政]
(1)朝鮮半島情勢
(2)コロンビア和平プロセス
(3)バグダッドにおけるテロ
(4)ベネズエラ問題
(5)テメル大統領のダボス会議出席
トピックス
(1)山田大使のブラジリア日伯文化協会新年会出席
(2)山田大使と著名なブラジル日系人チェス関係者との意見交換
(3)平成30年新年会及び叙勲伝達式
(4)文化交流使・大友良英氏によるリオデジャネイロ日本人学校音楽特別授業(リオ総)
(5)リオ州近郊鉄道ブラジル中央駅での日本文化紹介イベントの実施(リオ総)
(6)アスー港のZPE(輸出加工特区)承認(リオ総)
【内政】
(1)次期大統領選挙関連(ア)1月5日,ボルソナーロ下院議員は,大統領選出馬を見据えて,PSL(自由社会党)への移籍を発表。
(イ)1月24日,ポルトアレグレ市の第4管区連邦地方高等裁判所で,ルーラ元大統領に対する控訴審(第二審)判決が下され,12年1か月の有罪が確定。これにより同元大統領の本年大統領選挙への出馬は一層困難に。
(2)閣僚人事
(ア)1月3日,ペレイラ産業貿易大臣が辞任。
(イ)1月3日,大統領府は,クリスチアーニ・ブラジル下院議員(PTB)を新労働大臣に指名。同月8日,リオデジャネイロ連邦地方裁判所は,同議員の大臣就任を差し止める仮処分を決定(過去に労働法違反により提訴されていた事実等を捉えて,民間弁護士グループが提訴していたもの)。連邦政府は連邦高等裁判所に控訴して仮処分決定の取り消しを二度請求するも,いずれも棄却され,ブラジル議員の大臣就任が不透明に。
【外政】
(1)朝鮮半島情勢1月9日,伯外務省は,同日に板門店において開催された韓国・北朝鮮間の会談の開催を歓迎する旨の声明を発表。また,北朝鮮が韓国の招待に応じ,平昌五輪に代表団派遣を決定したことを外交の活力とオリンピック精神を示すものと表明。
(2)コロンビア和平プロセス
1月11日,伯外務省は,コロンビアで発生した停戦期限後の襲撃事件に対する非難声明を発出。双方が速やかに協議を再開し,新たな停戦合意を樹立するための環境の整備を求めると共に,和平プロセス交渉のために協力をする用意がある旨を表明。
(3)バグダッドにおけるテロ
1月15日,伯外務省は,同日,イラクのバグダッドにおいて発生したテロ事件に対し全てのテロ行為を改めて非難するとともに,イラク政府,国民及び被害者家族との連帯の意を表明。
(4)ベネズエラ問題
(ア)1月23日,伯外務省は,本件問題に関し,同日,チリ・サンチアゴで開催された第4回リマ・グループ(亜,伯,加,チリ,コロンビア,コスタリカ,グアテマラ,ホンジュラス,墨,パナマ,パラグアイ及びペルー)会合の共同宣言を発表。
(イ)同宣言では,ベネズエラ政府による本年4月までに大統領選挙を実施する決定を拒絶する旨表明すると共に,大統領選挙はベネズエラの全ての政治アクターの参加の下,独立した国際選挙監視団の参加を含め,然るべく保証がなされた上で,適切な予期をもって開催されることを要請。加えて,人命喪失を伴う暴力行為を非難し,ベネズエラ政府に対し,法の支配,市民の基本的権利の保証,社会平和を回復するための措置を緊急に採ることを求めている。
(5)テメル大統領のダボス会議出席
(ア)1月24日,テメル大統領は,世界経済フォーラムの本会合に出席すると共に,ビジネスリーダーと会合した。本会合では,同大統領は,責任,対話,効率性,合理性,開放をキーワードに上げ,「伯における改革は伯が国際市場に積極的に参加するための力を与えた」と主張。就任1年9か月間における伯経済の回復及び伯政府による施策を挙げ,伯を軌道に戻したことを強調した。
(イ)テメル大統領は,11人のビジネスリーダー(Cargill,Goldman Sachs, Coca-Cola, Dow Chemical, Enel, Arcelor Mittal, Shell, ABInBev等)と会合すると共に,ロウレンソ・アンゴラ大統領,ハリリ・レバノン首相,グリアOECD事務局長と会談した。
トピックス
(1)山田大使のブラジリア日伯文化協会新年会出席1月1日、山田大使はブラジリア日伯文化協会で開催された新年会に出席した。
山田大使は、日本人ブラジル移住110周年に当たる2018年の新年の挨拶を行い、日本とブラジルが緊密な友好協力関係にあるのは、日本人移住者・日系人の方々の長年にわたる尽力によりブラジルにおいて信頼を築いてきたことによるところが大きい旨述べ、110周年を日系人、ブラジル人の方々と共に祝い、日伯両国関係を一層発展させたい旨を述べた。その後参加者と、餅つきなどを行って、交流を深めた。

(2)山田大使と著名なブラジル日系人チェス関係者との意見交換
1月13日(土)、山田大使は、各界で活躍するブラジル日系人との関係を深めるとの目的から、世界的に活躍する日系人チェス関係者を公邸に招き意見交換を実施し、今後の活躍を期待する旨激励した。
なお,参加者は次の通り。
- エヴェラルド・マツウラ氏(グランド・マスター(GM),2016年全伯チェス・オープン優勝)
- ジュリアナ・サユミ・テラオ氏(FIDEマスター(FM),2016年全伯チェス女子優勝)
- エジソン・ケンジ・ツボイ氏(インターナショナル・マスター(IM),チェスオリンピアード元伯代表)
- 星野華怜氏(ウーマンFIDEマスター(WFM),2017年チェス全日本女子選手権優勝)
- スエリー・タイラ氏(XADREZ NOVA GERACAO代表)
- 星野怜吟氏(日本人初のチェス国際連盟Developmental Instructor資格取得)
会食前には、GMマツウラ氏及びFMテラオ氏によるチェス・ブリッツ(早指し3分×1手3秒)のエキシビションが行われた他、GMマツウラ氏の誘いで山田大使もチェスを行い交流を深めた。



(3)平成30年新年会及び叙勲伝達式
1月31日(水)、在ブラジル日本国大使公邸にて平成30年新年会及び叙勲伝達式が開催され、政府・議会関係者及び日系社会代表者から300名を超える方々に御出席頂いた。
新年会では、日本ブラジル両国歌の演奏後、山田大使が新年の挨拶を述べた。山田大使は挨拶の中で、日本人によるブラジル移住110周年にあたる今年、日・ブラジル両国関係のさらなる発展、また、日系社会との絆のさらなる強化について決意を表明した。
続いて、勲章伝達式が行われ、日系社会の活動に積極的に参画し日ブラジル両国の関係発展に貢献した元ブラジル陸軍中将のパウロ・カズノリ・コマツ氏に「旭日中綬章」が、また、長年にわたる日本文化(生け花)の紹介を通じた対日理解促進に貢献したブラジリア生け花草月会長のジラ・テレジーニャ・ダ・コスタ・ハイムンド氏に「旭日双光章」が、さらに、日系人の地位向上と日ブラジル間の友好親善に貢献した武信和男氏に「旭日単光章」が授与された。
本レセプションにて出席者の方々は、新しい年の始まりと3名の叙勲受章者を祝いつつ、和やかな雰囲気の中で食事と歓談を楽しみまれた。


レセプションの様子 叙勲伝達式の様子


大使挨拶 鏡割り


叙勲受章者の3名 メインビュッフェ


にぎり寿司屋台 天ぷら屋台


日本酒コーナー 雑煮コーナー
(4)文化交流使・大友良英氏によるリオデジャネイロ日本人学校音楽特別授業(在リオデジャネイロ総領事館)
昨年11月29日、文化庁が指名する「文化交流使」であり、NHKの朝のドラマ「あまちゃん」の主題歌等の音楽作曲でも有名な音楽家、大友良英氏による特別授業が、リオデジャネイロ日本人学校において実施された。同校の児童10名及び保護者・教員は、同氏考案のハンドサインの指揮法に沿った即興演奏を体験し、その後、同校が作詞・作曲した「リオデジャネイロ音頭」を同氏も交えて全員で踊った。
同氏からは、自身も子どもの頃に両親の転勤に伴って、ブラジルの日本人学校に就学する可能性があったことから、本日の訪問には特別な意味がある、日本の外に出て異なる文化を学んでいくことは重要なので頑張ってほしいとの言葉があった。


ワークショップの様子 大友氏との集合写真
(5)リオ州近郊鉄道ブラジル中央駅での日本文化紹介イベントの実施(在リオデジャネイロ総領事館)
在リオデジャネイロ日本国総領事館は、昨年12月12日(火)から14日(木)の3日間、リオ州近郊鉄道の事業会社であるSuperVia社と協力し、ブラジル中央駅(Central do Brasil)で、日本文化紹介イベントを実施した。同駅は、映画「セントラルステーション(Central do Brasil)」の舞台になったことで有名な駅であるが、現在は1日約15万人の乗降人員を有し、かつ、地下鉄、路面電車、バスの結節点としてリオ大都市圏の交通網を支える重要な駅となっている。
同イベントでは、同駅構内において、リオ日系太鼓による和太鼓の演奏、人気ユーチューバーのローガン夫妻による日本に関するトークショー、折り紙・マンガのワークショップ及び日本語紹介パフォーマンスを行い、同駅利用者に日本文化を紹介した。
なお、SuperVia社の事業には、三井物産株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN))が参画しており、各社の協力を得てのイベント実施となった。
![]() 和太鼓の様子 |
![]() 記念撮影(左から、プロベール・SuperVia社社長、星野総領事、ピーニョ・リオ州交通局副長官、旭三井物産リオ支店長) |
![]() トークショーの様子 |
![]() 折り紙のワークショップ |
(6)アスー港のZPE(輸出加工特区)承認(在リオデジャネイロ総領事館)
昨年12月27日、リオ州サン・ジョアン・ダ・バーハ市(リオ市の北東約300km)に位置するアスー港において、同港内のZPE(輸出加工特区)建設を承認する大統領令の署名式が実施された。
同署名式には、テメル大統領、モレイラ・フランコ大統領府事務総局長官、マルコス・ペレイラ産業貿易大臣、ルイス・フェルナンド・ペザォン・リオ州知事らが参加し、テメル大統領は、労働改革等の現政権の成果を紹介しつつ、「アスー港のZPE承認は、連邦政府及びリオ州政府の努力の結果であり、これにより当地は大きく発展する。」旨のスピーチを行った。
同港は、130平方kmの土地に複数のターミナルや工場等からなる複合的な港で、プルーモ・ロジスティカ社が運営している。2014年に操業が開始され、ZPE以外にも火力発電所の建設等の複数のプロジェクトが進んでおり、今後の発展が期待されている。


テメル大統領のスピーチ テメル大統領らによる署名の様子