トピックス 2015年8月号

2015/9/23
安全対策セミナーの状況
当館作成の「安全の手引き」

梅田大使のサンタカタリーナ州公式訪問

東京が世界住みよい都市ランキング、京都が世界の人気観光都市ランキングで1位獲得

全日本女子バレーボールチームに対する安全対策セミナーの実施

和月伸宏先生・黒碕薫先生講演会

内政 1.クーニャ下院議長による政府との関係断絶の発表

外交 1.第7回BRICS首脳会合 2.第48回メルコスール首脳会合 3.ヴィエイラ外務大臣のアジア訪問 4.日・ブラジル外相会談(外務省HPより)

東京が世界住みよい都市ランキング、京都が世界の人気観光都市ランキングで1位獲得

7月、英月刊誌「モノクル」が発表した世界住みよい都市ランキングで、東京が1位となった。昨年の2位から順位を上げた。同ランキング犯罪統計、医療制度、ビジネス環境、食・レジャーの状況等を総合的に勘案して策定されるもので、日本の他都市では福岡(12位)、京都(14位)も上位に入っている。
また、同じく7月に米大手旅行雑誌「トラベル+レジャー」が発表した世界の人気観光都市ランキングで、京都が2年連続の一位を獲得した。京都は2012年に9位、13年は5位であり、昨年初めての1位を獲得した。

全日本女子バレーボールチームに対する安全対策セミナーの実施

在リオデジャネイロ総領事館では、ブラジル遠征(サンパウロ・リオデジャネイロ)のためリオ市を訪れた全日本女子バレーボール代表チームに対して、安全対策セミナーを実施し、滞在期間中の安全意識保持の徹底を呼びかけた。
大人気の限定サイン色紙
リオ市では、2016年にオリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるが、大会本番に向けて、本年7月から計44のテストイベント(プレ大会)が開催される。そのうち相当数のイベントに日本のトップアスリートや競技団体関係者が参加する予定である。 昨今、当地の治安が悪化している状況から、在リオデジャネイロ総領事館では当地を訪れる選手団及び競技団体関係者に対して、「安全の手引き」を配布するなどして治安に関する情報を事前に提供するとともに、可能な限り今回同様の安全対策セミナーを実施していく方針である。

和月伸宏先生・黒碕薫先生講演会

日伯外交関係樹立120周年記念事業の一環として、在リオデジャネイロ総領事館、国際交流基金サンパウロ日本文化センターとの共催により、漫画家の和月伸宏先生、奥様でもありストーリー協力者でもある作家の黒碕薫先生を招き、講演会をリオデジャネイロ州立大学講堂において開催した。
和月先生の代表作品である漫画「るろうに剣心」は90年代に週刊少年ジャンプで連載後、アニメ化、実写映画化と様々な形でメディアミックスされているが、リオデジャネイロでも「Samurai X」として幅広い層のPOPカルチャーファンに絶大な人気を博しており、当日は、今回のイベント用に特別に書き下ろした限定サイン色紙も目当てに多くのファンが開場前から列を作った。
講演では、普段は非公開の和月先生の職場の様子や、執筆の合間に息抜きで楽しまれる玩具などをユーモラスに紹介したほか、漫画制作工程や着眼点などを実際の原稿をもとに解説するなど、貴重なお話をしていただいた。また、先生が描いたイラストから日本の有名な武将の名前を当てるクイズコーナーでは、スクリーンに映像が出た瞬間に「上杉謙信!」「伊達政宗!」といった声が会場を飛び交い、ファンの勉強ぶりに思わず和月先生、黒碕先生も驚く一場面もあるなど、会場一体となって盛り上がった。
満員で立ち見も
コーラス隊「UZUME」がアニメ主題歌で歓迎

内政

1.クーニャ下院議長による政府との関係断絶の発表

  1. 7月17日,連立与党PMDB所属のクーニャ下院議長は,政府との関係を正式に絶ち,今後野党として活動していく旨述べた。同下院議長は,検察庁がPTを擁護し,PT所属議員の住宅等への捜査や押収,ルセーフ大統領に対する捜査を行わない一方,現政権がペトロブラス汚職事件に関する同下院議長に対する捜査を指揮しているとして,政府を非難している。
  2. 今回のクーニャ下院議長の発表の背景には,7月16日,トーヨー・セタル社役員のジュリオ・カマルゴが司法当局に対し,ペトロブラス社との契約後,闇ドル業者のユセフの会社からクーニャ下院議長に対して500万ドルの謝礼を支払ったとの供述がある。これに対しクーニャ下院議長は,カマルゴを「嘘つき」と非難し,検察庁が政府の指示の下,立法府を陥れるためにカマルゴに嘘の供述を強制していると述べている。
  3. クーニャ下院議長の発言に関し,政府及びPMDBはそれぞれ以下のプレスリリースを発出した。
(ア)政府
「下院議長の発表は,個人の立場にすぎないものである。伯政府は,同発表は下院議長としての決定や行為に影響をもたらすものではなく,下院議長の決定や行為は公平で非個人的であることを期待する。政府は,常に捜査当局と中立的な関係を維持している。」
(イ)PMDB
「本日のクーニャ下院議長の発言は,個人の意見である。党としてのいかなる決定も,党の全国実行委員会,政治理事会及び全国役員会に相談しなければならない。」

外交

1.第7回BRICS首脳会合

  1. 7月8日から9日にかけて,ロシアのウファでBRICS首脳会合が開催され,ルセーフ大統領が出席した。ロシアのウファで発表されたBRICSのパートナーシップ戦略では,貿易,投資,エネルギー,鉱業,農業,財政等の分野で加盟国との連携を一層強化することで合意した。
  2. BRICS諸国の開発銀行は,新開発銀行(NDB)への出資のための基礎となる協定を締結した。ルセーフ大統領は,世界のいかなる国においても,インフラ融資に必要な長期資金の獲得が大きな障害となっており,これはNDBの目的の一つとなっている旨強調している。また,NDBは補完的なものであり,金融ボラティリティに対する解決策として,緊急時準備取極(CRA)は金融の安定性を保証するための地域を越えたツールである旨主張した。
  3. 9日には,BRICSビジネス評議会がロシアのウファにて開催された。ルセーフ大統領は,ビジネス分野に関し,「BRICS諸国の貿易と投資は非常に重要であり,ビジネス評議会は戦略的な役割を担っている。BRICS諸国は世界の経済成長の40%を占め,BRICS諸国間の経済流通は我々に恩恵をもたらすであろう。」と述べている。
  4. また今次訪露の機会に,ルセーフ大統領はプーチン大統領との会談を行っている。ルセーフ大統領は伯露関係に関し,特に科学技術分野において伯露が2004年に戦略的パートナーシップ関係となったことを想起しつつ,以降,同分野が両国関係の主要分野となっている旨述べた。二国間関係での優先事項は,伯深宇宙ミッション(Aster)への参加,貿易や人工衛星の打ち上げでの協力である旨強調した。

2.第48回メルコスール首脳会合

  1. 7月16~17日,ブラジリアにおいて第48回共同市場審議会及びメルコスール首脳会合が開催された。今次首脳会議の機会に,各加盟国はボリビアの加入議定書に署名したことで,ボリビアのメルコスールへの加盟が決定した(正式加盟にはパラグアイ議会と伯議会の承認を得る必要がある)。また各国は,ガイアナとスリナムを準加盟国として認める議定書にも署名している。これにより、メルコスールは加盟国6ヶ国(伯、亜、ウルグアイ、パラグアイ、ベネズエラ、ボリビア)に加え、その他全ての南米諸国を準加盟国として含むことになった。
  2. ルセーフ大統領は開会式にて,「関税同盟の確立に向け努力を継続する。経済危機が地域経済に大きな悪影響を及ぼしていると認識すべきである。メルコスールの規則を柔軟に保つことは重要である」と述べた。また、域内通商を重視するパラグアイとウルグアイに足並みを揃えるだけでなく、その他の国々とのパートナーシップの重要性も指摘している。具体的には、同大統領はEUとのFTA交渉に関する努力を挙げ、今年の第4四半期にオファーが交換されるだろうと述べた他,太平洋同盟と接近することも提案した。
  3. ルセーフ伯大統領はグレンジャー・ガイアナ大統領と個別会合を行い、ガイアナが伯にエセキボ地帯の領有問題の仲裁を要請したのに対し,ルセーフ大統領はベネズエラとガイアナの交渉調停を約束した。マドゥーロ・ベネズエラ大統領はこの会合に参加しようと試みたが,会合への参加は許可されなかった。グレンジャー・ガイアナ大統領は演説で「全世界が既に我々の国境を認めている。ガイアナは自国の領土の発展を阻害されている。我々の隣人が我々の石油船舶一隻を追い払い、我々の経済は停止している。既に長年にわたりしつこい挑発を受けている」とベネズエラを直接名指しせずに、メルコスールに支援を求めた。しかしこの直後,マドゥーロ大統領は腹を立て午餐会に出席せずに帰路につくこととなった。

3.ヴィエイラ外務大臣のアジア訪問

  1. 7月21日より,ヴィエイラ外相は8日間,アジア諸国を訪問した。今次訪問は同地域との経済・通商関係の強化に加え,12月3,4日のルセーフ大統領の日本公式訪問への道筋を開くことが目的であった。
  2. ヴィエイラ外相は,最初の訪問地としてシンガポールを訪問した。現在,60社のシンガポール企業が伯で活動しており,ペトロブラス社の新たな石油プラットフォームの約半数を同国企業が提供予定である。また,新たなインフラ・コンセッション計画に対するシンガポール政府投資公社及びテマセク・ホールディングスの参加誘致といった狙いもある。
  3. ヴィエイラ外相はポルトガル語圏諸国協同体(CPLP)閣僚会合に出席するため東ティモールを訪問した後,ベトナムを訪問した。過去4年間で貿易額が120%拡大しているベトナムとの関係では,伯政府は2014年に31億ドルであった二国間貿易額を2020年までに100億ドルへと拡大させ,コモディティ中心の輸出品目の多様化と投資促進を目指している。
  4. 最後に,ヴィエイラ外相は28,29日の日程で訪日した。28日には,ヴィエイラ外相は麻生副総理兼財務大臣と会談を行うとともに,在日ブラジル人コミュニティーの代表者と懇談した。また29日には,岸田外務大臣との外相会談及び林農水大臣との会談を行っている。

4.日・ブラジル外相会談(外務省HPより)

29日午後5時40分から約40分間,岸田文雄外務大臣は,訪日中のマウロ・ルイス・イエッケル・ヴィエイラ・ブラジル連邦共和国外務大臣(H.E. Amb. Mauro Luiz Iecker Vieira,Minister of Foreign Affairs of the Federative Republic of Brazil)と外相会談を行ったところ、概要は以下の通り。
  1. 冒頭,岸田大臣から,昨年安倍総理がブラジルを訪問した際に外相会談の定例化を決定して以降初の外相会談が,日・ブラジル外交関係樹立120周年という記念すべき年に実現したことは喜ばしいとして歓迎の意を表明。これに対しヴィエイラ大臣は,検討されている今秋の秋篠宮同妃両殿下のブラジル御訪問を含め,120周年を機に様々なレベルで両国間の人的往来が活発化していることは喜ばしい旨述べた。また岸田大臣から,ヴィエイラ大臣の今次訪問を,日・ブラジル関係の更なる発展に向けて,様々な議題について具体的な調整を進めていくためのキックオフの場としたい旨発言した。
  2. 日・ブラジル間の重要課題として両外相は,医療・保健,農業,造船,産業人材育成,インフラ整備といった幅広い分野で貿易・投資促進,ビジネス環境整備等に向け協力し,経済関係強化を図ることで一致した。また2016年リオデジャネイロにおいて,2020年東京においてそれぞれ開催されるオリンピック・パラリンピックを契機としたスポーツ分野での協力,科学技術,文化面での関係強化について協議した。岸田大臣から,サンパウロに設置される予定のジャパン・ハウスに言及したのに対し,ヴィエイラ外相から,ジャパンハウスのブラジル設置を歓迎し,相互理解が促進されることを期待する等の発言があった。
  3. また両外相は,国連安保理改革等国際場裡における諸課題に関する緊密な連携についても協力関係を確認した。ヴィエイラ外相は,今年が広島への原爆投下70年であることに触れ,両外相は「核兵器のない世界」に向け協力していくことで一致した。