最近の経済情勢 2018年10月号

ブラジル・マクロ経済情勢

(1)経済情勢等(9月発表の経済指標)
(2)経済政策等
(3)中銀の金融政策等
(4)為替市場
(5)株式市場

 

(1)経済情勢等(9月発表の経済指標)

(ア)中銀が週次で発表しているエコノミスト等への調査に関して、9月28日時点で、GDP成長率予測については、2018年は1.35%で先週から横ばい、2019 年は2.50%で13週連続で据え置かれた。インフレ率については、2018年は4.30%で3週連続で上昇、2019年は4.20%で2週連続上昇した。

(イ)7月の鉱工業生産指数は、前月比▲0.2%、前年同月比は+4.0%の増加となった。

(ウ)7月の小売売上高は,前年同月比▲1.0%で15か月ぶりにマイナスを記録したほか,前月比▲0.5%となり,3か月連続でマイナスを記録した。

(エ)全国の失業率(6~8月の移動平均)は12.1%となり,前回の公表値(5~7月の移動平均)から0.2%下落して5か月連続で改善した。

(オ)8月の貿易収支は,輸出額は225.52億ドル(前年同月比+15.8%,前月比▲1.4%)、輸入額は187.77億ドル(前年同月比+35.3%,前月比+0.72%)で,差引き37.75億ドル(前年同月比▲32.5%,前月比▲10.7%)となり,42か月連続で貿易黒字を記録した。

(カ)8月の拡大消費者物価指数(IPCA)は単月で▲0.09%となり,前月の0.33%から下落した。また,過去12か月累計では4.19%となり,政府のインフレ目標(4.5%±1.5%)内の水準で推移している。

 

(2)経済政策等

(ア)グアルジア財務大臣は、アルゼンチンやトルコの様に危機に陥っている新興国とブラジルの状況は違うと述べ、対外収支の健全性、潤沢な外貨準備高、及びブラジルがドル建ての外債を所有していないことを指摘。

(イ)9月19日、グアルジア財務大臣は年金制度を中心に財政改革の必要性を再度アピール。市場開放の必要性も強調した。

(ウ)グアルジア財務大臣は、次期大統領に法人所得税減税と、PIS(社会統合基金)/Cofins(社会保険融資負担金)の改革を提案すると発言。

 

(3)中銀の金融政策等

(ア)9月18日及び19日に開催された金融政策委員会において、中銀は政策金利を年率6.50%に据え置くことを決定。金利据え置きは4会合連続となる。

(イ)次回金融政策委員会は、10月29日及び30日に開催予定。市場関係者は概ね据え置きを予想している模様。

 

(4)為替市場

(ア)9月の為替レートは、前半は全般的にレアル安傾向で推移、後半はやや買い戻され、月末は1ドル=4.01から4.04レアルで推移。

(イ)月の前半は、6日に大統領選挙候補者の中で支持率首位のボルソナーロ候補(PSL)が刃物で刺されたと報じられるとレアルが買い戻されるも、アダッジ候補(PT)の支持上昇により、レアル安傾向は変わらず、13日には8月30日以来の1ドル=4.207レアルを記録。

(ウ)月の後半は、市場はボルソナーロ候補とアダッジ候補の決選投票を織り込でいる模様で、レアルは買い戻され、月末の終値は1ドル=4.0493レアルとなった。

 

(5)株式市場

(ア)9月のブラジルの株式相場(Ibovespa指数)は、前半は横ばい、後半は上昇傾向。

(イ)月の前半は、ボルソナーロ候補の刺傷事件の影響で、株式市場は前日比約2.0%の上昇を記録するも、アダッジ候補(PT)の支持上昇により、全体的に横ばい。74.000~77.000のレンジで推移。

(ウ)月の後半は、上昇傾向。13日の74.657ポイントから上昇を続け、27日には80,000ポイントを記録。市場はボルソナーロ候補とアダッジ候補の決選投票を織り込でいる模様。