最近の経済情勢 2019年3月号

ブラジル・マクロ経済情勢

(1)経済情勢等(2月発表の経済指標)
(2)経済政策等
(3)中銀の金融政策等
(4)為替市場
(5)株式市場

 

(1)経済情勢等(2月発表の経済指標)

(ア)中銀が週次で発表しているエコノミスト等への調査に関して、2月22日時点で、GDP成長率予測については、2019年は2.48%で先週と変わらず、2020 年は2.65%で先週2.58%から0.07%増加。インフレ率については、2019年は3.85%で先週3.87%から減少、2020年は4.00%で先週と変わらず。

(イ)12月の鉱工業生産指数は、前月比+0.2%、前年同月比は▲3.6%で2ヶ月連続のマイナスを記録。

(ウ)12月の小売売上高は、前年同月比+0.6%で先月の+4.4%から減少したほか、前月比▲2.2%と減少に転じた。

(エ)全国の失業率(11~1月の移動平均)は12.0%となり,前回の公表値(10~12月の移動平均)より悪化した。

(オ)1月の貿易収支は、輸出額は186.13億ドル(前年同月比+9.32%,前月比▲4.82%)、輸入額は163.87億ドル(前年同月比+15.38%,前月比+26.87%)で,差引き22.25億ドル(前年同月比▲21.20%,前月比▲66.48%)となり,47か月連続で貿易黒字を記録した。

(カ)1月の拡大消費者物価指数(IPCA)は単月で+0.32%となり,前月の+0.15%から上昇した。12ヶ月の累計では3.78%となり,政府のインフレ目標(4.5%±1.5%)内の水準で推移している。

 

(2)経済政策等

(ア)ボルソナーロ大統領は、2月20日にマイア下院議長へ年金制度改革に関する憲法改正案(PEC)を提出。マイア議長は同案を審議するため、2月26日に憲法司法委員会を設置するとしたが、同日には設置されず、同委員会の設置及び下院における改革案に係る審議の開始はカーニバル明けの3月中旬以降となった。

(イ)上院は2月26日に次期中銀総裁候補のカンポス・ネト氏の質疑応答会を行い、同氏の次期総裁への就任を承認。ネト次期中銀総裁は、サンタンデール銀行で18年間勤務した経験を保有しており、ゴルドファイン現総裁と、カーニバル後に交替するものと見られている。

(ウ)ボルソナーロ大統領は国内12空港の民営化を進めると発表。地域毎に3つのブロックにわけ、地域毎に入札する予定。入札日は3月12日の予定。

(エ)MDA社が今月21日から23日にかけて2,002人を対象に実施した世論調査によると,ボルソナーロ大統領の支持率は57.5%で、不支持率は28.2%。

 

(3)中銀の金融政策等

     ボルソナーロ政権下で初となる金融政策委員会は2月5日及び6日に開催され、政策金利(Selic)を年6.50%に据え置くことを決定。据え置きは7会合連続。

 

(4)為替市場

(ア)2月の為替レートは、1ドル=3.65~3.76レアルのレンジで推移。

(イ)月の前半は、年金制度改革の行方、ヴァーレ社のダム決壊事故、大統領の健康状態等の国内要因、米中首脳会議や米政府機関の再閉鎖に係る懸念等の海外要因で、1ドル=3.65~3.76レアルのレンジで推移。

(ウ)月の後半は、20日に年金制度改革案が提出されたことを好感し、一瞬レアル高に振れるも議会での審議の行方や実質的な議論が3月中旬以降になることから、すぐに値を戻した。

 

(5)株式市場

(ア)2月のブラジルの株式相場(Ibovespa指数)は、年金制度改革の行方等の影響を受け、94,000~98,000ポイントの高い水準で推移。

(イ)月の前半は、4日に過去最高の水準である98,589ポイントを記録するも、年金制度改革案への議員等による否定的なコメントの影響を受けて、94,000ポイントまで急落。その後、98,000ポイント台まで値を戻す。

(ウ)月の後半は、96,000~97,000ポイントの高い水準で推移。20日に年金制度改革案が提出されたことを好感し、一瞬株高に触れるも、すぐに値を戻した。