最近の経済情勢 2019年1月号

ブラジル・マクロ経済情勢

(1)経済情勢等(12月発表の経済指標)
(2)経済政策等
(3)中銀の金融政策等
(4)為替市場
(5)株式市場

 

(1)経済情勢等(12月発表の経済指標)

(ア)中銀が週次で発表しているエコノミスト等への調査に関して、12月28日時点で、GDP成長率予測については、2018年は1.30%で先週と変わらず、2019 年は2.55%で先週から0.02%上昇した。インフレ率については、2018年は3.69%で前週と変わらず、2019年は4.01%で前週から0.02%減少した。

(イ)10月の鉱工業生産指数は、前月比+0.2%で4ヶ月ぶりのプラス、前年同月比は+1.1%で前月のマイナスからプラスに転じた。

(ウ)10 月の小売売上高は、前年同月比+1.9%で前月の+0.1%から上昇したほか、前月比▲0.4%と2ヶ月連続のマイナスを記録した。

(エ)全国の失業率(9~11月の移動平均)は11.6%となり,前回の公表値(8~10月の移動平均)から0.1%下落して8か月連続で改善した。

(オ)11月の貿易収支は,輸出額は210.90億ドル(前年同月比+26.41%,前月比▲3.91%)、輸入額は168.62億ドル(前年同月比+28.30%,前月比+4.70%)で,差引き42.27億ドル(前年同月比+19.40%,前月比▲27.64%)となり,45か月連続で貿易黒字を記録した。

(カ)11月の拡大消費者物価指数(IPCA)は単月で▲0.21%となり,前月の0.45%から減少した。今月のインフレ率は▲0.23%を記録した2017年6月以来の低水準で、11月としては1994年以来の最低水準。過去12か月累計では4.05%となり,政府のインフレ目標(4.5%±1.5%)内の水準で推移している。

 

(2)経済政策等

(ア)調査会社IBOPE社が11月29日~12月2日に2,000人を対象に実施した世論調査によると、「ボルソナーロ政権は非常によい又はよい政権になる」との回答は64%(「非常によい」25%、「よい」39%)に上った。「普通」は18%、「悪い/非常に悪い」は14%。また、「ボルソナーロがこれまでに発表した政策はよい方向性にある」との回答は75%に達した。

(イ)調査会社Datafolhaが12月18日~19日に130市の2,077人を対象とした世論調査によると、アンケート回答者の65%がブラジル国内経済は早晩上昇基調を取り戻すと回答。

(ウ)ボルソナーロ大統領、モウラォン副大統領及びゲデス経済大臣が年金改革案の必要性に言及。受給開始年齢や積立方式の導入が検討されている。

(エ)サンパウロ市は、市公務員の給与における年金負担率を現行の11%から14%に変更する法律を承認。市公務員により構成される労働組合は本件に対して、2月4日からストライキを実施する旨宣言。

 

(3)中銀の金融政策等

(ア)12月11日及び12日に開催された、テメル政権最後の金融政策委員会は、政策金利(Selic)を年6.50%に据え置くことを決定。据え置きは6会合連続となる。

(イ)次回金融政策委員会は、2月5及び6日に開催予定。

 

(4)為替市場

(ア)12月の為替レートは、1ドル3.8レアル台から3.9レアル前後の範囲内で推移。

(イ)月の前半は、中国のファーウェイ社CFO逮捕による米中摩擦の再燃、米国追加利上げ観測等によるリスク回避傾向や年末を控えたドル買いレアル売りの加速により、レアル安傾向。

(ウ)月の後半は、伯中銀の為替介入や米国政府機関閉鎖懸念,旺盛な年末のドル買い需要で全体的にレアル安傾向。年末は米国株式市場の下落により、レアル買いが進行。1ドル=3.87レアルまで水準を回復した。

 

(5)株式市場

(ア)12月のブラジルの株式相場(Ibovespa指数)は、全体的に下落傾向。

(イ)月の前半は、中国のファーウェイのCFO逮捕による米中貿易摩擦の悪化、米国追加利上げ観測等によるリスク回避傾向が強まり、下落。

(ウ)月の後半は、米国の政府機関閉鎖懸念やクリスマス休暇による取引減少により、下落傾向。