安全対策(ブラジル全般)
平成28年2月1日
1 犯罪発生状況
• (1)全般
ブラジルは世界的に見ても非常に高いレベルで一般犯罪が発生しており、麻薬に絡む組織的な犯罪も多発しています。これらの犯罪の手口は凶悪で、多くの犯行に拳銃等の凶器が使用され、抵抗すると危害を加えられる可能性が高いです。観光地で美しい場所においても凶悪犯罪が多発しているため油断は禁物です。また、ファベーラと呼ばれる貧民街は犯罪の温床になっており非常に危険です。昨年のFIFAコンフェデレーションズカップ期間中には主要都市で大規模デモが発生し、参加者の一部が暴徒化して略奪や破壊行為が行われ、死傷者も発生しました。デモの情報がある地域には決して近づかず、万が一デモに巻き込まれた場合は、速やかに離脱して下さい。
• (2)強盗
当地で最も注意しなければならない犯罪の一つで、例年日本人も多数被害に遭っています。また、強盗事件の多くに拳銃等の凶器が使用され、抵抗すると危害を加えられる可能性が高いです。一般に都市における強盗被害に遭う確率は、米国と比較すると約10倍、あるいはそれ以上であり、十分に注意しなければなりません。歩行中や公共交通機関内で被害に遭うことが多く、特にキャッシュコーナーで現金を引き出した後やショッピングセンターなどから出た後に狙われやすいので、注意する必要があります。• (3)短時間誘拐
ブラジルでは短時間誘拐が頻発しています。これは「電撃誘拐」ともいわれ、金品や車両を強奪するために拳銃等を使って脅迫し、被害者を一時的に拘束する犯罪です。拘束後は、ATMで現金を引き出させたり、携帯電話や車両を奪った後に連絡手段のない市街から離れた場所で解放するのが特徴です。車の乗降時及び停車時にねらわれやすいので、常に周囲の状況を確認し、不審者がいないか注意してください。• (4)窃盗
歩行者を狙ったひったくりや人混みでのスリが多発しています。特に空港やホテルのロビー等で観光客を狙ったスリや置き引きが多発しているため注意する必要があります。• (5)スキミング被害
空港や観光地のATM使用時や買い物での使用時にカードの磁気情報を不正に読み取られ、偽造カードで口座の現金を引き出されるスキミング被害が多発しており、多くの日本人が被害に遭っています。2 防犯対策
• (1)心構え
行動計画を立てる際には、犯罪やデモの発生等の最新の治安情報を入手し、危険を回避することが大切です。また警戒・用心を怠らず、時間・場所・周囲の状況を考慮して行動する必要があります。• (2)外出時
外出時には以下の点に注意する必要があります。・単独行動はしない。
・夜間の外出は控える。
・人気のない所は避ける。
・目立たない服装に心掛け、貴重品は最小限にして分散所持する。
・カメラやスマートフォンは極力人目に付かないよう心掛ける。
• (3)移動
・タクシー
当地ではタクシーを利用しての移動が比較的安全です。タクシーを利用する場合は無線タクシーを呼ぶか、ホテルやタクシー乗り場に待機中のタクシーを利用して下さい。流しのタクシーや白タクと呼ばれる非正規タクシーは犯罪に巻き込まれる可能性が高いので使用しないで下さい。・地下鉄
混雑時のスリ、乗車口付近での発車間際のひったくり等に注意してください。駅の出入口付近は、強盗事件が頻繁に起こっているので十分な注意が必要です。・徒歩
強盗、電撃誘拐、ひったくり等の犯罪に巻き込まれる可能性が高いため徒歩での移動は控えて下さい。・バス
車内での強盗事件が多発しているので利用は避けて下さい。特に長距離バスは夜間の強盗事件が頻発しています。• (4)宿泊
・ワールドカップ期間中はどの宿泊施設も大変混雑するので、宿泊先は出発前に必ず予約して下さい。当地には様々な形態やレベルの宿泊施設がありますが、安宿は保安上問題がある場合もあるため、十分注意する必要があります。・比較的高級なホテルでも、ロビー等でスリや置き引きの被害が生起しています。所持品からは目を離さないで下さい。
• (5)被害に遭った場合の措置
・強盗や電撃誘拐に遭遇した場合、犯人は拳銃等の凶器を所持しており、抵抗すると命に関わる危害を加えられる恐れもあるため、絶対に抵抗してはいけません。また、財布を出そうと、上着のポケットに手を入れたりすると、武器で反撃されると犯人に誤解され、攻撃される可能性があるので、勝手な行動は厳禁です。落ち着いて、犯人の指示に従ってください。・現金・貴重品等の被害に遭った時には、所轄の文民警察(POLICIA CIVIL)に通報して下さい。その際、調書作成後に盗難証明書(被害届の受理証)を発行してもらえます。この証明書は、貴重品等に保険がかかっている場合に保険会社に対し請求を行う際、また、トラベラーズチェックを盗まれた場合には当該銀行に届け出る際に必要となります。万が一に備え、海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。
3 ブラジル治安情報
その他、外務省海外安全HPに以下の渡航情報や安全対策が掲載されていますので併せてご参照下さい。・ ブラジル渡航情報(危険情報)及びスポット情報
概要:渡航情報(危険情報)及びスポット情報として、デング熱の流行や黄熱病の発生状況などが掲載されています。
・ 安全対策基礎データ
概要:主要各州、都市毎の犯罪発生状況、防犯対策及び滞在時の留意事項等に加え、査証、出入国審査や大使館及び総領事館の緊急連絡先が掲載されています。
4 緊急時の連絡用ポルトガル語
泥 棒! : Ladrão ! (ラドラン!)助けて! : Socorro ! (ソコーホ!)
火事だ! : Fogo! (フォーゴ!)
交通事故が起きました。 :Aconteceu um acidente de trânsito.
(アコンテセウ ウン アシデンチ ジ トランジト)
警察署(日本大使館)はどこですか?
:Onde fica a delegacia policial (a Embaixada do Japão) ?
(オンジ フィーカ デレガスィーア ポリスィアゥ (ア エンバイシャーダ ド ジャパン)?)
警察(救急車)を呼んで下さい。:Chame a polícia (uma ambulância), por favor !
(シャーミ ア ポリスィア (ウマ アンブランスィア)、ポル ファヴォール!)
病院へ連れて行って下さい。 : Poderia me levar a um hospital, por favor ?
(ポデリア ミ レバール ア ウン オスピタウ、ポル ファヴォール?)
事故証明を下さい。: Poderia fazer um boletim de ocorrência de acidente de trânsito.
(ポデリア ファゼール ウン ボレチン ジ オコヘンシア ジ アシデンチ ジ トランシト)
パスポートをなくしました。: Perdi o passaporte. (ペルジー オ パサポルチ)
どこに忘れたか覚えていません。: Não me lembro onde deixei.
(ナン ミ レンブロ オンジ デイシェイ)
財布を盗まれました。: Minha carteira foi roubada.
(ミーニャ カルテイラ フォイ ホウバーダ)
鞄をひったくられました。: Minha mala foi arrebatada.
(ミーニャ マーラ フォイ アヘバターダ)
だまされました。: Fui enganado. (フイ エンガナード)
あの人が犯人です。: Ele é o culpado. (エリ エー ウ クウパード)
日本語の話せる人を呼んで下さい。: Por favor, chame alguém que fale japonês.
(ポルファヴォール シャメ アウゲーン キ ファーレ ジャポネース)
関連単語
強 盗: o assaltante (ウ アサウタンチ)クレジットカード: cartão de crédito (カルタン ジ クレジト)
お 金: dinheiro (ジニェイロ) バック: bolsa (ボウサ)
カメラ: máquina fotográfica (マキナ フォトグラフィカ)
盗難証明書: boletim de ocorrência de furto (ボレチン ジ オコヘンシア ジ フルト)
車のナンバー: placa do carro (プラッカ ド カーホ)
月 日: data (ダッタ) 時 間: hora (オラ) 場 所: lugar (ルガール)
住 所: endereço (エンデレソ)
連絡先: local de contato (ロカウ ジ コンタート)