日本政府がAPAE-DFにミニバンを供与

令和6年3月21日
     2024年3月18日、APAE-DF本部にて、「連邦区障害者を支える親と友の会(APAE-DF)障害者特別教育学校車輌整備計画」の供与式が行われました。この車両の供与は、APAE-DFが運営する学校に通う障害を持つ生徒達が、職業訓練など校外での活動に参加できるようにすることを目的としています。また、アスリートがトレーニングセンター等へ移動することも容易になります。 この計画は、日本政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力プログラムによって実現したものです。

     林禎二特命全権大使は、「職業訓練やスポーツ活動への支援を通じて、社会的包摂を促進する努力をAPAE-DFが続けてきていることを称えたい。今回の日本政府によるミニバンの供与が、APAE-DFが運営する学校に通う全ての方々のアクセスの向上に繋がり、パラ・アスリートの練習など、校外で開催される活動への移動の質と安全が提供されることを願っている。併せて、日本企業のアシックス社が、パリ・パラリンピックのブラジル・チームの公式スポンサーとなっていることをご紹介したい。これらの日本からの支援を受けた、APAE-DF出身のパラリンピアンが近い将来現れることを期待している。」と述べました。
  
     マリア・エレナAPAE-DF会長は、日本政府からの供与に対する御礼と、60年にわたる活動への両親、近隣住民、国会議員による協力に対する感謝を感極まった様子で述べました。

     連邦区知事の代理として出席した、パコ・ブリット国際関係担当長官は、伯国民、特に連邦区民に対する日本からの連帯感と感受性に感謝の意を表しました。このプロジェクトだけでなく、日本政府がこれまでに支援してきたイタポアンやブラスランディアのプロジェクトについても感謝を述べました。

     フラビオ・サントス障害者担当長官は、供与された車両が社会的包摂、市民権、障害者尊重の観点から重要なツールとなることを強調しました。

     グロリア・ディアスAPAE-DF総合活動部長は、「このミニバンは快適かつ障害者への尊厳を持った形で、校外で行う活動に、安全な方法で生徒や支援者を運ぶことができる。」と述べた。

     最後に、「障害者は、競争の激しい現代においても、その価値と資質を発揮しており、既に公務員や裁判官、弁護士などの公的な職業で起用されている。さらに、伯はパラリンピックで史上最大のメダリスト数を有しており、あらゆる場面で私たちの誇りとなっている。今回の日本からのミニバンの供与は、APAE-DF、そしてその支援者にとって大きな助けとなるだろう。日本国民の伯国民に対する愛情にとても感謝している」とイオランド・ソウザ連邦区議員は締め括りました。

     この供与式には、挨拶を行った上記の方々の他、ダマレス・アウヴェス上院議員の代理としてダニエラ・チネン補佐官、セリーナ・レアオン州副知事の代理としてレオナルド・フィルメ補佐官、パウロ・シャーヴィス国際関係担当事務局長、エディレーネ・ペレイラ障害者担当事務局長等も出席されました。

【参考】
     APAE-DFは、1964年の設立以来、専門教育、情報技術を含む基礎教育、保健・福祉サービスなど、さまざまなサービスを無償で提供しており、知的・重度障害者とその家族のために、連邦区内の4つの特殊教育学校(アザ・ノルチ、セイランディア、グアラ、ソブラディーニョ)を運営している。
 
     草の根・人間の安全保障無償資金協力プログラムは、日本の税金で賄われる日本政府によるプログラムであり、伯では1999年より開始された。このプログラムは、医療、教育、社会支援など、地域社会に直接利益をもたらすことを優先する分野で支援を行っており、建設、改築、資材、設備、自動車などの購入に資金を提供している。

   
アスリートとの写真及び供与されたミニバン

   
生徒・参加者との全体写真及びテープカットの瞬間