日本の新型コロナウイルス対策に関するウエビナーの開催

令和2年8月12日

 731日、在ブラジル日本国大使館は、PAHO(汎米保健機構)およびブラジル保健省との共催で、日本の新型コロナウイルス感染症対策を紹介する専門家会議(Webinar on COVID-19)をオンラインで実施しました。当館からは岡本医務官が出席し、日本側から大曲貴夫国立国際医療研究センター病院センター長、岡部信彦川崎市健康安全研究所所長、香坂玲名古屋大学大学院環境学研究科教授が出席しました。

 

 会議では、岡本医務官がコロナの特徴(無症候者が多いこと、ワクチン作成が困難であること)を説明しつつ、日本での教育現場では、徹底した衛生教育がなされ、その結果マスク着用もしっかりなされていること,パンデミック下では、少数意見などを聞き入れ、バランスを取ることが重要であり、皆で協力してこの困難を乗り越えていく必要があることを話しました。加えて、上記の日本の各専門家から、日本における新型コロナウイルス対策の状況を説明しました。

 また、メデイロ保健省健康監視局長から、「ブラジルでは、感染状況を評価するためのリスクアセスメントのシステムを構築しているところだが、日本では同仕組みを導入しているか。また、個々の患者については追跡モニタリングしているとの事だが、公衆衛生の観点から社会全体としてリスクモニタリングの必要があるのでないか」との問いに対し、岡部所長から「リスクアセスメントは各自治体、国などで行われているが、統一的な方法で行われているわけではない。個々の患者を追跡(クラスター調査、積極的疫学調査)することで感染の拡大はある程度防ぐことができたと考えている」と述べるなど、活発な意見交換が行われました。

 

 在ブラジル日本国大使館は、大曲センター長、岡部所長をはじめとした日本の有識者や関係機関と協力しつつ、引き続き日本における新型コロナウイルス対策および「新しい日常」に向けた取組に関する情報を積極的に発信して参ります。

 

講演の様子(1)
講演の様子(2)
PAHOとの意見交換
     
参加した岡本医務官
参加した岡部川崎市健康安全研究所所長
参加した大曲国立国際医療研究センター病院センター長