海外安全対策情報・令和元年度第1四半期

令和元年7月2日

1.社会・治安情勢

     連邦区は、ブラジル内では比較的安全と言われていたが、人口当たりの犯罪発生率で比較した場合、サンパウロやリオデジャネイロといった犯罪多発地帯である大都市と同等又はそれ以上である。特に、衛星都市及びブラジリア中心部(プラノピロト地区)周辺では、路上強盗、車上狙い、自動車盗、薬物密売等の犯罪が日常的に多発している。

 

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)連邦区公安局による2018年の犯罪統計によれば、連邦区における殺人事件の発生件数は前年比-11.8%を記録し、強盗(歩行者強盗、住居強盗、自動車強盗等)も前年比減少を記録する等、発生件数は全体的に減少傾向が見られるものの、人口10万人当たりの発生率で比較すると、依然として他州と同等か、それ以上の発生率である。特に財産犯のうち約6割を占める路上強盗は、多くの場合、携帯電話が狙われていることから、路上における携帯電話の使用は可能な限り控える必要がある。また、強盗犯罪の特徴として、殆どのケースで拳銃等の凶器が使用され、抵抗すると生命に危険が及ぶため十分注意する必要がある。また、麻薬売買・所持は前年同様に多数発生していることから、麻薬に起因した犯罪に巻き込まれないように注意が必要である。特に殺人等の凶悪犯罪は麻薬の売買や使用等に関連していることが多い。

(2)邦人が多い地域での被害事案
ア スドエスチ地区における銀行への発砲による器物損壊事案の発生
     6月13日(木)午後11時頃,邦人が頻繁に利用するパルケダシダージから近いスドエスチ地区の銀行3店舗のガラスに向けて何者かが車両内から発砲し,ガラスを破壊して逃走したもの。

イ アザ・ノルチ地区のバス停における強盗事件の発生
     6月19日(水)午後11時頃,邦人も居住するアザ・ノルチ地区のバス停に自転車に乗車した男1名が現れ,バス待ちの乗客らをけん銃様のもの(後に模造品と判明)で脅し,携帯電話を強取して逃走したもの。その後犯人は検索中の軍警察間に発見され,検挙された。

 

3.日本企業の安全に関わる諸問題

     特段の情報はない。