大使挨拶

平成29年8月30日
はじめまして。2017年8月15日に着任しました駐ブラジル大使の山田彰です。

     私はブラジルに在勤するのは初めてですが、1976年に初めてブラジルを訪問し、外務省に入省後も35年余りの外交官生活で、ブラジル、中南米には多く関わってきました。

     2014年8月、安倍総理大臣がブラジルを訪問されました。私は外務省中南米局長としてその訪問を準備し、総理のブラジル訪問に同行しました。その際、日ブラジル両国首脳は「戦略的グローバルパートナーシップ」の構築を打ち出しました。それから3年、日本とブラジルの関係が幅広い分野で力強く進展していることを喜ばしく思います。

     政治分野では、昨年10月にテメル大統領が日本を公式訪問し、安倍総理との首脳会談において日ブラジル関係の一層の進展で一致しました。両国の議員交流は国会議員団の相互訪問などで進んでいます。また、安全保障・防衛分野でも着実な進展が見られます。

     経済分野に関しては、ブラジルに700以上の日本企業が進出しています。私はビジネスのための環境整備をはじめ、進出日本企業の支援に力を入れていく考えです。本年8月末には経済合同委員会や貿易投資、インフラ分野に関する一連の二国間会合が開催されます。経済関係推進の好機としていきたいと考えます。

     文化・教育・学術・スポーツなどの分野での交流も一層発展させて行きたいと思います。ブラジルでは各地で日本祭りが盛大に開催されていると承知しています。また、本年4月、サンパウロでは世界に先駆けて「ジャパンハウス」が開館し、大変な好評を博しています。更に、昨年のリオ・オリンピック・パラリンピックの成功を受け、2020年に向け「リオから東京へ」の流れの中でスポーツ交流が進んでいます。私は大いに日本の魅力を伝えていき、両国の相互理解と交流を進めて参りたいと思います。

     私は、外務省入省以来中南米の日系人との連携・協力強化について様々な形で取り組んで参りました。日本がブラジルと今日の友好協力関係を築いてきたのも、日本人移住者、日系人の皆様による長年に亘る大変なご尽力があってこそ、と心しています。私は日系社会の方々に深く敬意を表すると共に、日ブラジル関係発展へのご協力に心から感謝申し上げます。折しも、来年は、ブラジルへの日本人移住110周年です。この特別な意味を持つ年に当たり、日系社会との連携の強化を一層進めて参る所存です。

     在外公館の最も重要な役割のひとつは、在留邦人の安全確保です。私は、大使館が、ブラジル各地の総領事館・領事事務所と連携して、この大切な役割を果たして行くようにしたいと思います。

     そのためにも、大使館が皆様にとって開かれた存在であるように心がけて行きます。どうぞ、ご質問、ご意見、ご要望など、大使館へお気軽にご連絡下さい。

     今後とも、日本とブラジルが「一緒に(JUNTOS)!」友好関係をますます発展させていくように、微力を尽くす所存です。ご支援、ご協力の程、どうぞ宜しくお願い致します。
 

平成29年8月16日掲載