海外安全対策情報 28年度第3四半期

平成29年1月4日

1.社会・治安情勢

     連邦区は、ブラジル内では比較的安全と言われていたが、人口当たりの犯罪発生率で比較した場合、サンパウロやリオデジャネイロといった犯罪多発地帯である大都市と同等である。特に、衛星都市及びブラジリア中心部(プラノピロト地区)周辺では、犯罪が日常的に多発している。
 

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)当地治安機関の2015年の統計によると、連邦区での犯罪発生件数は前年と比較して減少しているものの、住宅強盗については年間で100件以上増加しており、今までの主流であった歩行者や車両に対する強盗から、住宅に侵入し金品を強奪するという、より大胆な手口に移行してきていることが懸念される。また殆どのケースで拳銃等の凶器が使用され、抵抗すると生命に危険が及ぶため十分注意する必要がある。また、麻薬売買・所持件数も前年より大幅に増加しており、今後は麻薬に起因した犯罪が連邦区内でも増加することも懸念される。特に殺人等の凶悪犯罪は麻薬の売買や使用に関連していることが多い。

(2)邦人が多い地域での被害事案

ア 窃盗(置引き)

     10月17日午後1時頃,在留邦人が複数人で食事中,自席脇に置いていたカバンがいつの間にか紛失しているのに気づいた。レストラン内の防犯カメラを確認したところ,一人の男がカバンを持ち去ったことが判明した。
 

イ 歩行者強盗

     10月19日午後17時頃,大使館から約500mに位置する私立学校前のバス停において,15歳の学生がバスを待っていたところ,拳銃を所持した2人組がバイクで近づき,携帯電話を差し出すよう求めた。学生が携帯電話を持っていないことを伝えると,犯人は拳銃の銃床で学生の頭を殴り逃走した。
 

ウ 宝石店強盗

     11月12日午後,邦人も頻繁に利用するショッピングモール内の宝石店に拳銃を所持した2人組の強盗が侵入した。犯人らは店内の人を隅に集め,商品,携帯電話,現金320レアル等を奪って逃走した。店内には支配人,従業員2名,顧客1名がいたがけが人等は無かった。
 

3.日本企業の安全に関わる諸問題

     特段の情報はない。